「一期一会」という言葉は人との出会いの場でよく耳にする言葉です。
私たち大人の中でも座右の銘や大切にしている言葉はなんですか、と聞かれた時に「一期一会」と答える人は多いのではないでしょうか。
映画にもなっているし、馴染みがある分、割と頻繁に耳にしたり使ったりしていますが、もし小学生の子供たちに「一期一会ってなぁに」と聞かれたら果たしてしっかり答えられるでしょうか。
まず「一期一会」ということわざの意味は「一生に一度だけの機会」という意味です。
簡単ですね。
ですが子供たちにどのような時にどのような使い方をするのかと聞かれたら「うーん」と、ちょっと困ってしまいそうですよね。
今回は「一期一会」という言葉について小学生の子供でもわかるように説明していきたいと思います。
一期一会の意味を子供にもわかりやすくご紹介!
一期一会の「一期」は人が生まれてから死ぬまでの期間のことを言い、「会(え)」というのは「出会い」のことを言います。
つまりはあなたが生まれてから死ぬまでの間に一度だけ出会える、ということで、「一生にただ一度会うかどうかわからないほどの縁を大切にする」といった意味があります。
「一期一会」の大切なポイントは、ただ「一生に一度しかない出会い」という意味だけではなく、そこに「一生に一度しかないからと思って取り組もう」という意思、「臨もう」という心意気を含むということです。
もともとは茶道から生まれた言葉で、千利休が使ったと言われています。
お茶会は人生で一度ではないけれど、今日この日のお茶会は人生で一回だから、そのつもりで臨もうといことですね。
一期一会の使い方や例文…どんな場面でどんな使い方をする?
では一期一会の使い方についてですが、割とどんな場面でも使えます。
例えば「お客様と一期一会の気持ちで接する」
「読書をするときは一期一会の精神で読む」などです。
毎日顔を合わせている家族や恋人であっても、あなたの人生で巡り会えたそれは一期一会なのです。
ただ一つ注意点があって、「一期一会の出会い」と言いません。
なぜなら一期一会の「一会」というのが「出会い」のことだからです。
これだと「馬から落馬する」「頭痛が痛い」などのような重ね言葉になってしまいますね。
「一期一会の精神」「一期一会の気持ち」などのように使うのが正解です。
小学生の子供たちの世界のイメージでいうと、「このメンバーでやるドッヂボールの試合は一期一会の試合である」といった感じでしょうか。
ドッヂボールそのものは人生に一回ではないし、これからも同じメンバーでやるかもしれないけれど、今日この日のこの状態で試合をするということは、人生でたった一回ということですね。
時間をさかのぼってやり直したりはできないのだから、真剣にやろうね、ということです。
まとめ
このように「一期一会」とは「この出会いは一生に一度限りのことだから大切にしようという」思いや決意が込められたものです。
普段何気なく一緒に過ごしている相手や行動でも、この時代のこの広い世界の中で今出会えたことは途方もない奇跡であることに変わりありません。
たまには立ち止まって一緒にいる相手に感謝してみることも大切ですし、この時代に生まれてきた子供たちにも「一期一会」の精神が引き継がれていけばきっと思いやりと優しさに溢れた世界になっていくと思います。
ぜひしっかり理解した上で使っていきたい言葉ですね。